【1級FP監修】物価高対策|家計を守る固定費・変動費の節約術7選

物価の上昇が続くと、同じ生活をしていても食費、光熱費、日用品費などの負担が増えていきます。
総務省が公表した2026年7月の全国消費者物価指数は、総合指数が前年同月比1.9%上昇しました。ただし、消費者物価指数は全国平均であり、実際の負担増加率は家族構成や購入する商品、住んでいる地域によって異なります。
物価高に対応するために、食事や健康に必要な支出から無理に削る必要はありません。まず固定費を見直し、次に変動費の無駄を減らし、その後で先取り貯蓄や資産形成を考えるのが基本です。
物価高対策は、次の順番で進めると継続しやすくなります。
- 家計の支出を見える化する
- 通信費、保険料、サブスクなどの固定費を見直す
- 食費や日用品費などの変動費から無駄を減らす
- 節約できた金額を先取り貯蓄する
- 生活防衛資金を確保した後、余裕資金による資産形成を検討する
投資は節約や預貯金の代わりではありません。元本割れの可能性があるため、数年以内に使う予定の資金や、緊急時に必要な資金とは分けて考えます。
【結論】物価上昇に備えて、固定費、変動費、先取り貯蓄の順に見直しましょう。
最初に家計の支出を見える化する
直近3か月程度の銀行口座、クレジットカード、スマートフォン決済の明細を確認し、支出を次の3つに分けます。
| 分類 | 主な支出 |
|---|---|
| 固定費 | 住居費、通信費、保険料、サブスク、教育費、自動車関連費 |
| 変動費 | 食費、日用品費、光熱費、交通費、娯楽費 |
| 特別支出 | 税金、車検、旅行、家電、住宅修繕、冠婚葬祭 |
月額だけでなく、月額×12か月の年額で確認すると、見直し効果を把握しやすくなります。
物価高に備える家計の節約術7選
通信プランを利用状況に合わせる
最初に直近3か月のデータ使用量と通話時間を確認します。
オンライン専用プラン、サブブランド、MVNOなどを比較する場合は、料金だけでなく、次の項目も確認しましょう。
- 実際に使用するデータ容量
- 通話定額の必要性
- 家族割や光回線とのセット割
- 通信エリアや利用場所でのつながりやすさ
- 店頭・電話サポートの有無
- 端末代金の残債
- キャリアメールなど現在のサービス
「20GB以下なら必ず格安SIM」のように、データ容量だけで決めるのは避けましょう。
利用していないサブスクを整理する
動画、音楽、アプリ、クラウド、オンライン学習などの継続課金を一覧にします。
利用頻度が低いサービスだけでなく、似たサービスの重複、無料期間終了後の自動更新、家族アカウントにまとめられる契約がないかも確認します。
月額1,000円でも年間では12,000円です。ただし、仕事や生活の満足度を高めているサービスまで一律に解約する必要はありません。
生命保険・医療保険を見直す
民間保険を見直す前に、健康保険、高額療養費、傷病手当金、障害年金、遺族年金などの公的保障を確認します。
公的保障の内容は、会社員、自営業者、公務員などの加入制度や家族構成、収入によって異なります。
そのうえで、次の項目から必要保障額を整理します。
- 扶養している家族
- 預貯金や金融資産
- 住宅ローンと団体信用生命保険
- 勤務先の死亡退職金や休業保障
- 病気や介護で収入が減少した場合の家計
- 子どもの教育費
保険を乗り換える場合は、新しい契約が成立し、保障が開始する前に現在の契約を解約しないことが重要です。
健康状態によっては再加入できない場合や、保険料が上がる場合、一定期間保障されない場合があります。
電気・ガスの契約内容を確認する
電気やガスは、単価だけでなく、基本料金、燃料費調整額、セット割、契約期間、解約金を含めた年間総額で比較します。
プロパンガスの場合は、基本料金、従量単価、設備料金が請求書に分けて記載されているかも確認しましょう。
冷暖房を過度に我慢する節約は、健康を損なう可能性があります。
契約の見直しや省エネ家電の使い方など、生活の安全を維持できる範囲で取り組みます。
【関連記事】プロパンガス代(LPガス)の見直しの方法を解説、固定費カットで家計にゆとりを
住居費・住宅ローンを総額で確認する
住宅ローンの借換えや返済期間の変更によって、毎月の返済額が下がる場合があります。
ただし、返済期間を延ばすと総返済額が増えることがあります。借換え手数料、登記費用、保証料、団体信用生命保険の保障内容などを含めて比較する必要があります。
賃貸住宅の住み替えも、家賃だけでなく敷金・礼金、仲介手数料、引越費用、通勤費などを含めて判断します。
食費・日用品費は無駄から減らす
食費は単純に金額を削るのではなく、食品ロスや重複購入を減らすことから始めます。
- 冷蔵庫や在庫を確認してから買い物に行く
- 単価や容量当たりの価格を比較する
- 買い物回数を決める
- ポイント目的の不要な購入を避ける
- 献立をある程度決めてから購入する
健康維持に必要な食事まで削ることはおすすめできません。
口座分けと先取り貯蓄を利用する
給与や年金が入る生活口座と、貯蓄用口座を分けます。
給料日や年金支給日に一定額を自動的に貯蓄用口座へ移すと、残った金額の範囲で生活する仕組みを作れます。
金、車検、旅行、家電、住宅修繕など、将来発生する支出についても、目的別に積み立てておくと急な出費に対応しやすくなります。
節約できた金額の優先順位
節約で家計に余裕が生まれた場合は、次の順番を目安に整理します。
- リボ払い、カードローンなど金利の高い借入れ
- 急な支出に備える生活防衛資金
- 数年以内に使用する教育費、住宅費、車の購入費
- 老後など長期目的の資産形成
生活防衛資金の適正額は一律ではありません。家族構成、雇用の安定性、自営業か会社員か、住宅や自動車の有無などによって異なります。
余裕資金で投資を行う場合の注意点
長期間使用する予定のない余裕資金については、長期・積立・分散投資を検討する方法があります。
ただし、株式や投資信託には価格変動があり、元本は保証されません。NISAも運用益を非課税にする制度であり、投資による損失を防ぐ制度ではありません。
投資目的、使用時期、許容できる値下がり幅、手数料、商品の仕組みを確認したうえで判断しましょう。
やってはいけない節約
次のような節約は、かえって家計や生活を悪化させる可能性があります。
- 必要な医療や食事まで削る
- 必要保障額を確認せず保険を解約する
- 違約金や手数料を確認せず契約を変更する
- ポイントや割引を目的に不要な商品を購入する
- 生活防衛資金まで投資に回す
- 家族の理解を得ず一方的に生活費を削る
節約は、生活の満足度をできるだけ落とさず、継続できる方法を選ぶことが大切です。
賢くファイナンシャルプラン
物価高対策では、生活に必要な支出を無理に削るのではなく、固定費、変動費、先取り貯蓄の順番で家計を見直すことが大切です。
まとめになりますが、内閣府「令和元年度、高齢者の経済生活に関する調査」では、全体の半数以上の人(全国の60歳以上)が高齢期の生活に必要だと思う貯蓄額を1,000万円~2,000万円以上必要と回答しています。
高額と感じるかもしれませんが、将来の資金を今から準備することは、大事な事です。賢い節約術でインフレを乗り切りましょう。そして、自身の生きがいの為に、お金を自由に使うことができる将来設計をPrivateFpは支援していきます。
相談者に合った「最適解」を一緒に検討、お気軽に相談ください。
Q&A よくある質問
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固定費と食費はどちらを先に見直しますか?
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一般的には、通信費、サブスク、保険料などの固定費から確認します。一度見直すと、その後も継続して効果が出やすいためです。ただし、違約金や保障内容を確認してから変更してください。
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携帯電話の使用量が少なければ格安SIMに変更すべきですか?
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必ず変更すべきとは限りません。通信容量、通話、通信エリア、サポート、家族割や光回線割引、端末残債を含めた総額で比較します。
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保険料を下げるために現在の保険を解約してもよいですか?
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先に解約することはおすすめできません。必要保障額を確認し、乗換えの場合は新しい契約の成立と保障開始を確認してから判断します。
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物価が上がっているなら預貯金をすべて投資に回すべきですか?
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預貯金をすべて投資に回すべきではありません。近いうちに使う資金や緊急予備資金は、価格変動の小さい預貯金などで確保し、長期間使用しない余裕資金について投資を検討します。
一次情報 公式サイト 総務省統計局ホームページ 消費者物価指数(CPI)
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