【1級FP監修】持病があっても入れる保険はある?生命保険・医療保険の告知と選び方

「持病がある」「現在も通院・服薬をしている」「過去に入院や手術をした」という場合でも、生命保険や医療保険への加入を最初からあきらめる必要はありません。
健康状態、治療の経過、申し込む商品、保険会社の引受基準などによっては、一般の保険に通常の条件または特別条件付きで加入できる可能性があります。
一般の保険への加入が難しい場合には、引受基準緩和型(限定告知型)や無選択型を検討できることもあります。
ただし、いずれの保険も加入が保証されるわけではありません。保険会社所定の告知書などで質問された事項に、事実どおり正確に回答することが重要です。
本記事では、持病や治療歴がある方が検討できる保険、告知時の注意点、加入を検討する手順を解説します。
※本記事は2026年9月16日時点の法令・公表情報に基づく一般的な解説です。取扱商品、告知項目、引受条件、保障内容は、保険会社・商品・申込時期によって異なります。
結論|持病があっても一般の保険を含めて確認しましょう
持病があっても入れる保険を検討するときのポイントは、次の3つです。
- 持病があるという理由だけで、一般の保険を対象外と決めつけない
- 告知書などで質問された事項に、事実どおり正確に回答する
- 保険料だけでなく、保障範囲、特別条件、契約当初の制限も比較する
一般の生命保険・医療保険は、告知内容などをもとに保険会社が個別に審査します。その結果、通常の条件で加入できる場合、特別条件付きで加入できる場合、引受けできない場合があります。
一般の保険への加入が難しいときは、引受基準緩和型や無選択型を含めて比較します。
持病がある人が検討できる生命保険・医療保険の3つの選択肢
| 選択肢 | 主な特徴 | 主な注意点 |
|---|---|---|
| 一般の生命保険・医療保険 | 健康状態や傷病歴などを告知し、保険会社が個別に審査します | 保険料の割増、保険金額の削減、特定部位・疾病の不担保などの条件が付く場合があります |
| 引受基準緩和型(限定告知型) | 一般の保険より告知項目が少なく、健康状態に不安がある方も検討しやすい保険です | 加入が保証されるわけではなく、同程度の保障内容を持つ一般の同種保険より保険料が割高な傾向があります |
| 無選択型 | 健康状態の告知や医師の診査が不要な商品があります | 商品や保障額が限られ、保険料や契約当初の保障制限を慎重に確認する必要があります |
無選択型は、すべての生命保険・医療保険に用意されているわけではありません。主に一部の終身保険や個人年金保険などで取り扱われています。
また、引受基準緩和型や無選択型でも、年齢、職業、申込金額などによって契約できない場合があります。
最初から引受基準緩和型に決めなくてもよい理由
「持病があるなら引受基準緩和型」と考えがちですが、必ずしも最初から選択肢を限定する必要はありません。
一般の保険では、告知内容などに基づき、次のような判断が行われる場合があります。
- 通常の条件で引受け
- 保険料の割増、保険金額の削減、特定部位・疾病の不担保などの特別条件付きで引受け
- 引受け不可
同じ病名でも、現在の症状、治療内容、検査結果、合併症の有無、治療後の経過期間などによって判断が異なることがあります。
保険会社や商品ごとに引受基準が異なるため、1社で引受けが難しかったことだけで、すべての保険会社・商品でも加入できないとは限りません。一方で、別の保険会社なら必ず加入できるという意味でもありません。最終的な引受判断は、それぞれの保険会社が行います。
告知は「質問された事項」に正確に回答する
生命保険や医療保険の告知は、保険会社が告知書などで質問した事項に回答する方法で行います。
相談や申込みの前に、次の情報を整理しておくと回答しやすくなります。
- 正式な傷病名
- 初診日や治療開始時期
- 入院・手術の時期と内容
- 現在の通院頻度と最終受診日
- 薬の名称と服用期間
- 健康診断や検査の結果
- 完治、治療中、経過観察などの現在の状態
- 医師から入院、手術、再検査などを勧められているか
告知書で質問される期間や内容は、商品ごとに異なります。記憶だけで推測したり、「軽い病気だから書かなくてもよい」と自己判断したりせず、お薬手帳、健康診断結果、診療明細書などで確認しましょう。
質問の意味や回答方法が分からない場合は、自己判断で省略せず、保険会社所定の窓口へ確認してください。
故意または重大な過失によって事実を告げなかったり、事実と異なる回答をしたりすると、告知義務違反として契約・特約が解除され、保険金・給付金を受け取れないことがあります。ただし、告知しなかった事実と支払事由との間に因果関係がない場合など、取扱いが異なることがあります。
担当者へ口頭で話しただけでは告知になりません
一般に、生命保険会社の営業職員や保険代理店の担当者には告知受領権がないため、健康状態や傷病歴を口頭で伝えただけでは、原則として正式な告知にはなりません。
告知書、インターネット上の告知画面、保険会社が指定した医師への回答など、保険会社所定の方法で告知する必要があります。
担当者から「記載しなくてもよい」などと言われた場合でも、そのまま省略せず、保険会社へ直接確認してください。募集人等による告知妨害や不告知教唆があった場合は保険会社が解除できないことがありますが、事実関係によって取扱いが異なります。
申込後に告知漏れや誤りに気付いた場合も、放置せず、速やかに保険会社へ連絡しましょう。
引受基準緩和型(限定告知型)の注意点
引受基準緩和型は、持病や治療歴がある方にとって重要な選択肢ですが、「誰でも入れる保険」ではありません。告知項目が少なくても、質問への回答、年齢、職業、申込内容などによっては引受けできないことがあります。
検討するときは、次の点を確認しましょう。
- 同程度の保障内容を持つ一般の保険と比べた保険料
- 契約当初に保険金・給付金が削減される期間の有無
- 契約前からの病気の悪化・再発に関する支払条件
- 特定部位・疾病の不担保や、支払対象外となる治療・手術
- 更新型か終身型か、更新後の保険料はどうなるか
- 保険料の払込総額と保障内容のバランス
正しく告知して契約が成立しても、責任開始前に発病していた病気や、特別条件で不担保となった部位・疾病などは、保険金・給付金の対象外となる場合があります。
「加入しやすさ」だけで判断せず、契約概要、注意喚起情報、ご契約のしおり・約款、特別条件の内容を確認してください。
持病がある人が保険加入を検討するときの5つの手順
1.必要な保障額を整理する
最初に、公的医療保険、高額療養費制度、勤務先の福利厚生、傷病手当金、現在の貯蓄などを確認し、民間保険で補う必要がある金額を整理します。利用できる制度は、加入している公的医療保険や勤務先、個別の状況によって異なります。
【関連記事】公的医療保険と高額療養費|自己負担と入院費用への備え方
【関連記事】傷病手当金とは?支給条件・金額・期間と自営業との違い
2.現在の保険を確認する
すでに加入している保険がある場合は、保障内容、保険期間、保険料、特約などを確認します。新しい保険の契約成立、引受条件、責任開始日を確認する前に、現在の保険を解約しないことが重要です。
3.健康状態に関する資料を整理する
お薬手帳、健康診断結果、診療明細書などを確認し、告知書の質問に正確に回答できるよう準備します。必要な情報や提出方法は保険会社・商品によって異なるため、所定の案内に従ってください。
4.一般の保険を含めて比較する
告知書などで質問された事項に正確に回答し、一般の保険に通常の条件または特別条件付きで加入できる可能性があるか確認します。申込みをすれば必ず加入できるわけではなく、引受判断は保険会社が行います。
5.引受基準緩和型などを比較する
一般の保険での加入が難しい場合や、提示された特別条件が希望に合わない場合は、引受基準緩和型などを比較します。月額保険料だけでなく、払込総額、保障範囲、支払条件、契約当初の制限まで確認しましょう。
まとめ|持病があっても一般の保険から比較する
持病、通院、服薬、入院・手術歴があっても、生命保険や医療保険への加入を申込み前からあきらめる必要はありません。一般の保険に通常の条件または特別条件付きで加入できる可能性を確認し、必要に応じて引受基準緩和型や無選択型を比較しましょう。
告知では、保険会社から質問された事項に事実どおり正確に回答することが重要です。募集人へ口頭で伝えるだけでは、原則として正式な告知になりません。
また、保険への加入そのものを目的にせず、公的保障、勤務先の制度、貯蓄、現在の保険を確認したうえで、本当に必要な保障を整理しましょう。
PrivateFp合同会社では、公的保障や家計の状況を踏まえた必要保障額の整理と、当社取扱商品の範囲内で一般の保険や引受基準緩和型などの比較をお手伝いしています。告知は契約者・被保険者ご本人が保険会社所定の方法で行い、最終的な引受判断は保険会社が行います。
持病がある人の生命保険・医療保険に関するよくある質問
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通院中や服薬中でも生命保険・医療保険を検討できますか?
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検討できる可能性があります。病名だけでなく、治療内容、経過、現在の状態、検査結果、申し込む商品などをもとに保険会社が審査します。通常の条件、特別条件付き、引受基準緩和型などの選択肢がありますが、加入が保証されるものではありません。
-
一度加入を断られたら、ほかの保険会社にも加入できませんか?
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必ず同じ結果になるとは限りません。保険会社や商品によって引受基準は異なります。ただし、別の保険会社なら必ず加入できるという意味ではありません。
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担当者に病歴を話せば告知したことになりますか?
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口頭で伝えただけでは、原則として正式な告知にはなりません。保険会社所定の告知書、告知画面、指定医への回答など、指定された方法で告知してください。
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引受基準緩和型なら必ず加入できますか?
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必ず加入できるわけではありません。告知項目への回答、年齢、職業、申込金額などによって、引受けできない場合があります。
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持病の悪化や再発も保障されますか?
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商品や契約内容によって異なります。責任開始前に発病していた病気、特別条件で不担保となった部位・疾病、契約当初の保障制限などについて、契約概要、注意喚起情報、ご契約のしおり・約款を確認してください。
-
加入しやすい病気の一覧はありますか?
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一律の一覧はありません。同じ病名でも、症状、治療内容、検査結果、経過期間、保険会社・商品などによって引受判断が異なります。個別の加入可否は保険会社が審査します。
参考資料
一次情報 公式サイト 生命保険文化センターホームページ 健康上問題があると、生命保険は契約できないの?
一次情報 公式サイト 生命保険文化センターホームページ 健康状態に不安がある人でも、契約できる医療保険とは?
一次情報 公式サイト 生命保険文化センターホームページ 病歴があったのに告知するのを忘れていたら?
一次情報 公式サイト 生命保険文化センターホームページ 告知や医師の診査なしで契約できる生命保険とは?
一次情報 公式サイト 金融庁ホームページ 保険商品審査上の留意点等
一次情報 公式サイト e-Gov法令検索ホームページ 保険法
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