【1級FP監修】投資信託の指標・実力の確認と選び方を解説

投資で失敗しないために、必要なのは“感覚”ではなく、数字などの“根拠”です。
その根拠となるのが、客観的な「定量的指標」です。定量的指標は、投資信託、ファンド、ETF(以下、投資信託)などの評価や運用成績を数字で評価に利用します。
購入ランキング・人気1位など皆が買っているからではなく、投資家が客観的なデータを基に投資信託を選び、納得して行う必要があります。投資信託の「定量的指標」について分かりやすく解説します。
【結論】投資信託、ファンド、ETFを選ぶ際、客観的な指標を利用して比較、納得した資産運用を行いましょう。
騰落率
騰落率は、一定期間に価格などが何%上昇・下落したかを示す指標です。
例えば、期間中に分配金がなく、基準価額が10,000円から15,000円になった場合の騰落率はプラス50%、8,000円になった場合はマイナス20%です。
ただし、分配金を支払う投資信託では、その支払いによって基準価額が下がります。運用成果を比較するときは、基準価額だけの騰落率なのか、分配金を再投資したと仮定する騰落率なのかを確認しましょう。
比較する際は、基準日と対象期間をそろえ、3年・5年などの数値が「期間全体の騰落率」か「年率換算したリターン」かも確認します。
設定から間もないファンドには、長期間の実績がありません。
アクティブリターン
投資信託の運用方法には、日経平均株価やTOPIX、S&P500などの指数への連動を目指すインデックス運用と、銘柄選定などによってベンチマークを上回る成果などを目指すアクティブ運用があります。
アクティブファンドの中には、ベンチマークを設けていないものもあります。
アクティブリターンは、ファンドのリターンから、同じ期間のベンチマークのリターンを差し引いたものです。
プラスであれば、その期間はベンチマークを上回ったことを示します。比較では、対象期間、通貨、配当・分配金の扱い、費用の反映方法を確認しましょう。
ベンチマークを上回っていても、ファンド自体のリターンがマイナスの場合があります。
アクティブファンドは、調査・分析などのため、インデックスファンドより信託報酬が高い傾向があります。
購入時手数料、信託報酬、その他の費用、信託財産留保額の有無を目論見書などで確認し、費用も踏まえて判断しましょう。なお、信託財産留保額は販売会社の収入になる手数料ではなく、ファンドの財産に組み入れられるお金です。
トータルリターン
金融機関から通知されるトータルリターンは、投資信託の購入から現在までの累積損益を確認するための金額です。
トータルリターン=現在の評価金額+累計受取分配金額+累計売付金額-累計買付金額分配金を再投資した分は、累計受取分配金額と累計買付金額の両方に含めます。
税金や手数料などの取扱いは、利用する金融機関の説明を確認してください。
この金額は、購入時期・投資額・売却時期によって変わるため、ファンド自体の優劣をそのまま比較する指標ではありません。ファンド比較で使われる「トータルリターン(%)」とは区別し、何を表す数値か確認しましょう。
標準偏差
標準偏差は、一定期間のリターンが、その平均からどの程度ばらついていたかを示す指標です。投資信託では、価格変動リスクを測る目安として使われます。
数値が大きいほどリターンの振れ幅が大きく、小さいほど振れ幅が小さかったことを示します。ただし、標準偏差が小さくても、利益や元本が保証されるわけではありません。
比較するときは、対象期間、日次・月次などのデータの頻度、年率換算の有無をそろえましょう。
過去の標準偏差だけで、将来の損失額や最大下落率が分かるわけではない点にも注意が必要です。
シャープレシオ
シャープレシオは、取ったリスクに対して、無リスク資産のリターンを上回る収益をどの程度得られたかを示す指標です。
シャープレシオ=(リターンの平均値-無リスク資産のリターン)÷リターンの標準偏差比較する際は、対象期間、無リスク資産の利率、年率換算などの算出条件をそろえます。
同じ条件でシャープレシオがAファンド0.8、Bファンド1.2なら、過去のその期間では、Bファンドの方がリスクに対する収益の効率が高かったと評価できます。
ただし、将来も同じ運用成果が続くとは限りません。リターン、標準偏差、運用方針、費用などと合わせて判断しましょう。
自分で比較、見付けることも重要
ファンドスコアや星評価は、評価機関や金融機関が定めた方法で算出されています。
評価対象の期間や比較するファンドの分類によって結果が変わるため、数値だけで選ばず、算出方法も確認しましょう。
過去の評価が高くても、将来の利益が保証されるわけではありません。投資目的、お金を使う時期、リスク許容度を整理し、投資対象や運用方針、費用も含めて判断することが大切です。
資産運用業協会の「投信総合検索ライブラリー」では、投資信託の目論見書、基準価額、騰落率などを確認できます。
運用会社の月次レポートや運用報告書と合わせて、商品選びに活用しましょう。
一次情報 公式サイト 一般社団法人 資産運用協会ホームページ 投信総合検索ライブラリー
投資信託を選ぶ際は、人気ランキングだけで判断せず、運用実績やリスク、費用などの客観的な情報を確認することが大切です。
PrivateFpは数多くのファイナンシャル・プランニング、金融資産運用設計の経験から、共に考え、相談者に合った資産運用を支援します。
相談者に合った「最適解」を一緒に検討、お気軽に相談ください。
Q&A よくある質問
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証券会社のスコアリングが高い方がリターンも高い?
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各証券会社が独自の項目「分類平均に対する超過収益率や標準偏差」や「分類平均に対する下方偏差」などを定量評価した数値です。スコアリング高いほどリターンが高いというわけではない。各証券会社の算出方法を確認ください。
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銀行の投資信託とネット証券の投資信託は一緒ですか?
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同じ商品なら全く商品内容は一緒です。ただ、購入手数料が違う場合があります。
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