【1級FP監修】税扶養とは?メリット・デメリットと要件をわかりやすく解説|2026年版

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「扶養に入る」「扶養から外れる」という言葉はよく聞きますが、実は扶養には大きく分けて税金上の扶養社会保険上の扶養があります。

令和8年度税制改正により、基礎控除・給与所得控除・扶養親族等の所得要件が見直されています。

給与の源泉徴収事務は従来どおりで、2026年12月の年末調整で精算される流れです。

今回は、税扶養=所得税・住民税の計算で使う扶養について、メリット・デメリット、要件とよくある疑問を理解して最適な扶養の入り方を検討しましょう。

【結論】納税者も扶養控除を理解し、家計全体の扶養の入り方の最適解を検討しましょう。

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税扶養とは?

税扶養とは、家族を扶養している人が、所得税や住民税の計算上、一定の所得控除を受けられる制度のことです。

たとえば、親が子どもを扶養している場合は扶養控除、配偶者を扶養している場合は配偶者控除配偶者特別控除の対象になることがあります。

扶養控除は、控除対象扶養親族がいる場合に一定額を所得から差し引ける制度で、所得税の税額を軽くする効果があります。

ここで大切なのは、控除額がそのまま戻ってくるわけではないという点です。

所得控除は「課税される所得(課税所得)」を減らす仕組みなので、実際の節税額はおおむね「控除額 × 税率」で計算されます。

税扶養の主なメリット

最大のメリットは、扶養する人の税負担が軽くなることです。

たとえば、所得税の扶養控除では、一般の控除対象扶養親族は38万円、19歳以上23歳未満の特定扶養親族は63万円、70歳以上の老人扶養親族は48万円または58万円の控除を受けられます。

年末調整で扶養情報を正しく申告すれば、毎月の源泉徴収で払い過ぎた所得税が年末に調整される場合があります。

区分控除額
一般の控除対象扶養親族所得税38万円
住民税33万円
特定扶養親族(その年12月31日時点年齢19歳以上23歳未満)所得税63万円
住民税45万円
老人扶養親族(同居老親以外の者)(その年12月31日時点年齢70歳以上)所得税48万円
住民税38万円
老人扶養親族(同居老親等)(その年12月31日時点年齢70歳以上)所得税58万円
住民税45万円
扶養控除額早見表

【創設】特定親族特別控除

高等学校卒業年代の子どもについては、通常の扶養控除に加えて、2025年分以後に特定親族特別控除が創設されています。

2026年・2027年分では、19歳以上23歳未満の親族の給与収入が136万円を超えても、一定額までは親などが控除を受けられる場合があります。

特定親族の合計所得金額控除額
58万円超85万円以下所得税63万円
住民税45万円
85万円超90万円以下所得税61万円
住民税45万円
90万円超95万円以下所得税51万円
住民税45万円
95万円超100万円以下所得税41万円
住民税41万円
100万円超105万円以下所得税31万円
住民税31万円
105万円超110万円以下所得税21万円
住民税21万円
110万円超115万円以下所得税11万円
住民税11万円
115万円超120万円以下所得税6万円
住民税6万円
120万円超123万円以下所得税3万円
住民税3万円
特定親族特別控除早見表

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税扶養のデメリット・注意点

税扶養のデメリットは、家族の収入や所得の管理が必要になることです。

扶養に入れるかどうかは「年収」ではなく、原則として合計所得金額で判定します。給与だけの人は給与収入で考えやすいですが、事業所得・雑所得・不動産所得・一時所得などがある場合は計算が変わります。

また、税扶養と社会保険上の扶養は別制度です。税扶養の範囲内であっても、扶養する方の勤務先の条件によっては健康保険・厚生年金に加入し、社会保険料の負担が発生することがあります。

勤務先の家族手当・扶養手当も、税法とは別の社内ルールで判定されることがあります。

そのため「税扶養に入れる=すべての制度で扶養扱い」とは考えないようにしましょう。

扶養控除の要件

配偶者以外の親族について扶養控除を受けるには、主に次の要件を満たす必要があります。

項目内容
対象者配偶者以外の親族。6親等内の血族・3親等内の姻族、里子、養護を委託された老人など
生計納税者と生計を一にしていること
所得※2026年分以後は、扶養親族・同一生計配偶者の合計所得金額要件が62万円以下
給与だけの場合※2026年・2027年分は、給与収入136万円以下が目安
年齢扶養控除の対象となる「控除対象扶養親族」は、その年12月31日時点で16歳以上
事業専従者青色事業専従者として給与を受けていない、または白色事業専従者でないこと

※扶養控除・配偶者控除の所得要件は、2025年分では給与収入のみの場合123万円以下が目安でした。

さらに令和8年度税制改正により、2026年分・2027年分の所得税では、扶養親族・同一生計配偶者等の所得要件が合計所得金額62万円以下となり、給与収入のみの場合は136万円以下が目安となります。

なお、2026年11月までの源泉徴収事務は従来どおりで、2026年12月の年末調整から改正内容が反映されます。

住民税にも影響する

税扶養は所得税だけでなく、住民税にも関係します。

令和8年度税制改正では、個人住民税についても、同一生計配偶者や扶養親族の前年の合計所得金額要件を62万円以下に引き上げる改正が示されており、令和9年度分以後の個人住民税から適用されます。

住民税は前年の所得をもとに翌年度に課税されるため、所得税と反映時期が異なる点にも注意しましょう。

令和8年の改正とまとめ

税扶養は、家族の税負担を軽くできる大切な制度です。

住民税の税率は10%ですが、所得税は累進課税です。

所得金額が高額になれば比例して課税される税率も高くなります。

働く方の個々の税率や家計全体の税率を考え、最適な扶養の入り方を検討していきましょう。

また、2026年分以後は所得要件や給与収入の目安が変わっているため、以前の「103万円の壁」だけで判断すると誤解が生じます。

特に確認したいポイントは、次の3つです。

  1. 税扶養と社会保険扶養は別制度
  2. 2026年・2027年分は、扶養控除・配偶者控除の給与収入目安が136万円以下
  3. 配偶者や19歳以上23歳未満の子どもは、一定額を超えても特別控除が残る場合がある

収入が増えること自体は悪いことではありません。控除の減少、税金、社会保険料、勤務先の手当をあわせて、家計全体の手取りで考えることが大切です。

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佐久眞 盛春の顔写真
執筆・監修: 佐久眞 盛春 (CFP®/1級FP技能士)
Private Fp 合同会社 代表社員。NISA・iDeCoなどの資産運用、生命保険見直し、家計改善、ローン相談のFP実務支援、キャリアコンサルティングが専門。 プロフィールCFP®情報

作成方法:一次情報(法令・公的統計)を確認のうえ執筆。生成AIは草案作成・表現整理に限定し、最終チェックは人手で実施。内容は執筆時点の情報であり、投資勧誘・個別推奨ではありません。

Q&A よくある質問

「扶養に入る」と「税扶養に入る」は同じですか?

同じとは限りません。税扶養は所得税・住民税の控除の話です。一方、社会保険上の扶養は健康保険・厚生年金の保険料負担に関する話です。税金では扶養に入れる収入でも、勤務時間や勤務先の規模によっては社会保険に加入することがあります。

大学生の子どもがアルバイトで150万円稼いだ場合、親の控除はどうなりますか?

2026年・2027年分で給与収入150万円だけなら、19歳以上23歳未満の子どもについては特定親族特別控除63万円の範囲に入る可能性があります。ただし、給与以外の所得がある場合は別途計算が必要です

別居している親も税扶養にできますか?

できます。ただし、単に親族であるだけではなく、納税者と「生計を一にしている」ことが必要です。たとえば、生活費や療養費を継続的に仕送りしている場合などが該当しやすいです。

年金をもらっている親は扶養に入れられますか?

年金の種類と金額によります。老齢年金は雑所得として所得計算の対象になります。一方、遺族年金は原則として所得税が課税されないため、扶養判定の合計所得金額には含めない扱いです。

失業給付は扶養判定に含まれますか?

税扶養の判定では、雇用保険の失業給付は非課税所得のため、原則として合計所得金額には含まれません。

夫婦どちらも同じ子どもを扶養にできますか?

同じ子どもについて、夫婦それぞれが重複して扶養控除を受けることはできません。どちらか一方の扶養親族として申告します。一般的には所得が高い人の扶養に入れたほうが節税効果は大きくなりやすいですが、住民税、児童関連制度、勤務先の手当なども含めて確認するとよいでしょう。

19歳以上23歳未満の子どもの社会保険扶養も150万円までですか?

社会保険については、税金とは別に確認が必要です。日本年金機構は、2025年10月1日以降、扶養認定を受ける人が19歳以上23歳未満で、被保険者の配偶者ではない場合、年間収入要件が従来の130万円未満から150万円未満に変わると案内しています。

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税制・法律・制度の取扱いについての記述は、発信時の関係法令等に基づき記載したものです。今後、変更の場合もあります。

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公式サイト 国税庁 源泉所得税の改正のあらまし令和8年4月PDF

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