【1級FP監修】2026年の年末調整の書き方|必要書類と控除の確認ポイント

「年末調整の書類、毎年なんとなく書いているけれど、正直よくわからない…」、「パソコンやスマホ入力に変わってから余計に不安…」そう感じている方はとても多いです。
年末調整は、給与から天引きされてきた所得税と、本来の税額との差額を精算する大事な手続きです。
今回は「年末調整 書き方」「年末調整 必要書類」「もし忘れたら」といったキーワードでお悩みの方に向けて、
- 年末調整の基本
- 書き方・入力の流れ
- 生命保険料控除など、見落としやすいポイントなどを
FPの視点からわかりやすく整理しました。
会社員やパートで働く方、そのご家族の方も、はじめてでも迷わず年末調整ができるようにポイントを解説します。
【結論】家族の年収や生年月日を把握、各種所得控除を利用する。控除を忘れたら還付申告を行いましょう。
年末調整とは?まずは全体像を押さえよう
年末調整とは、1年間の給与所得について、本来支払うべき所得税を計算し直し、払い過ぎ・払い足りない分を精算する手続きです。
- 給与を支払う企業は毎月の給料やボーナスからは、概算で所得税が天引きして所得税を納めています。
- 年末に、扶養家族の状況や保険料控除などの各種控除の情報を会社に申告することで、正しい所得税額を計算し直します。
- 払い過ぎていれば年末の給与で還付(税金が戻ってくる)、足りなければ追徴(追加で納税)されます。
そのため、年末調整は「お金が戻ってくるチャンス」でもあり、「税金を払い過ぎないための大切な手続き」です。
年末調整で必要(提出)な主な書類
年末調整の「書き方」を理解するには、まずどんな書類が登場するのかを知っておくとスムーズです。主な書類は次のとおりです。
※1~4は同じ申告書でお手続きできます。
1.給与所得者の基礎控除申告書
2026年分の年末調整では、基礎控除と給与所得控除の見直しが反映されます。基礎控除額は本人の合計所得金額によって異なり、居住者の最高額は104万円、給与所得控除の最低保障額は74万円です。
給与収入と所得金額を区別し、2026年分の申告書の計算表に沿って記入しましょう。給与以外の所得がある場合は、その所得も含めて合計所得金額を確認します。
2.給与所得者の配偶者控除等申告書
2026年分の配偶者控除は、納税者本人の合計所得金額が1,000万円以下で、生計を一にする配偶者の合計所得金額が62万円以下(給与収入のみの場合は年収136万円以下)であることなどが要件です。
配偶者の合計所得金額が62万円を超えても133万円以下であれば、本人と配偶者の所得金額に応じて、配偶者特別控除を受けられる場合があります。青色事業専従者として給与を受けている場合や、白色事業専従者に当たる場合などは対象外です。
3.給与所得者の特定親族特別控除申告書
特定親族特別控除は、生計を一にする19歳以上23歳未満の親族等が、所得要件によって扶養控除の対象から外れた場合に利用できる控除です。
2026年分は、その親族の合計所得金額が62万円超123万円以下(給与収入のみの場合は年収136万円超197万円以下)であることなどが要件です。年齢は原則として、その年の12月31日時点で判定します。
控除額は最大63万円です。給与収入のみの場合、年収136万円超159万円以下では63万円、その後は所得に応じて段階的に減額されます。
4.所得金額調整控除申告書
年末調整で受けられる所得金額調整控除は、給与収入が850万円を超え、次のいずれかに該当する場合が対象です。
・本人が特別障害者である
・23歳未満の扶養親族がいる
・特別障害者である同一生計配偶者または扶養親族がいる
5.保険料控除申告書(給与所得者の保険料控除申告書)
生命保険料控除・地震保険料控除・社会保険料控除・小規模企業共済等掛金控除などを申告する書類です。
関連する会社などから送られてくる「控除証明書」、を見ながら記入します。
6.給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
今年の年末調整のタイミングで「来年分 扶養控除等申告書」も一緒に提出させるという運用をしています。
2026年分の年末調整では、2026年分の扶養控除等(異動)申告書の内容を確認します。家族の所得見込みや扶養状況に変更がある場合は、勤務先へ異動内容を申告しましょう。
あわせて、翌年の給与の源泉徴収に使う2027年分の申告書を求められることもあります。申告書に記載された年分を取り違えないよう確認してください。
7.住宅借入金当特別控除申告書(該当者のみ)
住宅ローン控除を初めて受ける年は、確定申告が必要です。給与所得者は、2年目以降、住宅借入金等特別控除申告書を勤務先に提出することで、年末調整で適用を受けられます。
年末残高の確認・提出方法は、金融機関の年末残高等証明書を使う「証明書方式」と、国税当局から提供される年末残高等情報を使う「調書方式」で異なります。交付された申告書や情報を確認し、勤務先の案内に沿って手続きしましょう。
年末調整の書き方・入力のポイント
ここからは「年末調整の書き方」のポイントを押さえながら、ステップ形式で解説します。
ステップ1:今年の働き方・家族構成を整理する
本人や家族の働き方を整理しましょう。
- 今年の勤務先は?(転職・ダブルワークの有無)
- 生計を一にする家族(別居の家族を含む)の人数・年齢
- 今年途中での結婚・出産・離婚・家族の就職/退職はあったか
- パート・アルバイトの家族の年収見込み
この情報が、扶養控除等申告書・配偶者控除等申告書・特定親族特別控除申告書の記入に直結します。
ステップ2:必要な控除証明書・書類を集める
次に、「年末調整必要書類」を確認しておきましょう。
- 生命保険・医療保険などの保険料控除証明書
- 地震保険料控除の証明書(加入している場合)
- 個人型確定拠出年金(iDeCo)の小規模企業共済等掛金控除証明書
- ご家族の国民年金や国民健康保険を自身で払った場合の領収書や控え
- 住宅ローン控除の残高証明書、調書(2年目以降の方)
これらが手元に揃っていると、保険料控除申告書、住宅借入金当特別控除申告書が記入できます。
ステップ3:扶養控除等申告書を記入・入力する
扶養控除等申告書では主に次の点を確認します。
- 本人(給与をもらう人)の氏名・住所・マイナンバー
- 配偶者や扶養親族の氏名・生年月日・所得見込み
- 障害者・寡婦(夫)・ひとり親など、該当する区分の有無
ポイント
- 扶養家族の所得が増えて控除の対象外になるケース(パート収入の増加など)は見落としやすいポイントです。
- 「前年と同じでいいか」ではなく、その年の状況に合わせて毎年見直すことが大切です。
ステップ4:保険料控除申告書を記入・入力する
保険料控除申告書の書き方が年末調整で最もつまずきやすい部分です。
- 生命保険料控除:
- 一般生命保険料
- 個人年金保険料
- 介護医療保険料
- 地震保険料控除
- 社会保険料控除(国民年金など自身で払った分)
- 小規模企業共済等掛金控除(iDeCo・小規模企業共済など)
ポイント
- 生命保険料控除や地震保険料控除には上限額があるので、申告書の計算式に沿って控除額を計算します。2026年分は、23歳未満の扶養親族を有する場合、新契約に係る一般生命保険料控除の上限が6万円になります。対象となる扶養親族は、生計を一にし、合計所得金額が62万円以下であることなどが要件です。16歳未満の親族も含まれます。
- 一般生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料を合わせた生命保険料控除全体の上限は12万円です。2026年分の申告書の計算式に従って記入しましょう。
- 社会保険料控除・小規模企業共済等掛金控除は、その年に支払った控除対象額の全額になるため、支払った金額をそのまま記入しましょう。
最近は、会社の年末調整ソフトやWeb画面で入力する方式も増えています。この場合も、入力項目自体は紙の申告書とほぼ同じです。国税庁でも年末調整手続の電子化や年調ソフトの案内を行っています。
ステップ5:入力・記入内容を最終チェックする
最後に次の点をチェックしましょう。
- 氏名・住所・マイナンバーは正しいか
- 配偶者・扶養親族の氏名・生年月日・所得見込みに誤りはないか
- 控除証明書に記載されている保険会社名・契約者・支払保険料を正しく写しているか
- 転職している場合、前職の源泉徴収票を提出したか
就業先やソフトによって細かな画面は異なりますが、基本のチェックポイントは共通です。
最終チェックが終わりましたらお勤め先指定の方法で提出しましょう。
FP視点での賢い年末調整
年末調整は単なる事務手続きではなく、家計とライフプランを見直すタイミングにもなります。
- 生命保険料は高額ではないか
- 夫婦の働き方や可処分所得(税と社会保険料を差し引いた所得金額)はいくらか
- iDeCoや小規模企業共済など、節税と資産形成を組み合わせる制度を活用できているか
- 子どもたちや親世代の年収はどうなのか、税の扶養は可能なのか
年末調整の記入だけでなく「ご家庭全体の資産設計の中で、どの控除をどう活かすのがベストか」という視点で考えることが大切です。
また、年末調整で申告を忘れてしまった場合は、まず勤務先に再調整が可能か確認しましょう。
確定申告義務のない方で所得税を納め過ぎている場合は、原則として、対象年の翌年1月1日から5年間、還付申告を行うことができます。2026年分なら、2027年1月1日から2031年12月31日までです。すでに確定申告をしている場合は、更正の請求などの訂正手続きを確認してください。
PrivateFp合同会社は数多くのファイナンシャル・プランニングの経験から、ご家族に合ったファイナンシャル・プランを提案します。
相談者に合った「最適解」を一緒に検討、お気軽に相談ください。
Q&A よくある質問
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年末調整と確定申告の違いは何ですか?
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年末調整は、勤務先が給与に係る年間の所得税額を精算する手続きです。確定申告は、本人が1年間の所得や税額を計算して税務署に申告する手続きです。申告義務がある場合のほか、医療費控除などによる還付を受けるために行う場合もあります。
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生命保険料控除証明書をなくしてしまいました。
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保険会社に、控除証明書の再発行や電子的控除証明書の取得方法を確認してください。電子データで提出できるかは勤務先の対応によって異なります。電子的控除証明書を書面で提出する場合は、国税庁の「QRコード付証明書等作成システム」等を利用し、所定の形式で提出しましょう。
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会社でパソコンまたはスマホ入力する形ですが、今までと変わりませんか?
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紙からパソコン入力に変わっても、聞かれている内容自体は大きく変わりません。本記事を確認して入力しましょう。
税制・法律・制度の取扱いについての記述は、発信時の関係法令等に基づき記載したものです。今後、変更の場合もあります。
一次情報|参考資料
公式サイト 国税庁ホームページ 給与所得向けの年末調整ガイド
【関連記事】2025年最新、健康保険法上と所得税法上の扶養の違いや所得の目安
参考資料・リンク確認日:2026年11月1日。
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