【1級FP監修】iDeCoの拠出額見直し、大幅増額に改定

2026年12月1日、iDeCo(個人型確定拠出年金)の拠出限度額と加入可能年齢が見直されます。
掛金上限の引き上げは、2026年12月分の掛金(2027年1月引き落とし分)から適用されます。
2026年9月現在、この改正は施行前です。拠出できる金額は、国民年金の加入区分や勤務先の企業年金によって異なります。
この記事では、改正後の掛金上限、加入条件、増額手続きと積立例を整理します。家計の余力や資金を使う時期、受取時の税金も確認し、NISAなどとのバランスを考えましょう。
【結論】iDeCoの増額は、家計の余力・資金を使う時期・受取時の税金を確認して判断する
改正後401KやiDeCoの拠出限度額、特にiDeCoは大きく増額
401KやiDeCoの拠出限度額は、年金制度の被保険者ごとに設定されていますが下記の図のように大きく増額されます。

iDeCoの拠出限度額(月額)は、
- 第1号加入者(個人事業主など) 68,000円から75,000円(国民年金基金合算)
- 企業年金のある第2号加入者(会社員・公務員) 20,000円から62,000円(401K合算)
- 企業年金のない第2号加入者(会社員) 23,000円から62,000円
に増額されます。
| 加入区分 | 2026年11月分まで | 2026年12月分から |
|---|---|---|
| 自営業者等〈第1号〉・国民年金任意加入者〈第4号〉 | 月68,000円〈国民年金基金等との合算〉 | 月75,000円〈同左〉 |
| 企業年金がない会社員等〈第2号〉 | 月23,000円 | 月62,000円 |
| 企業年金がある会社員・公務員等〈第2号〉 | 月20,000円以内、かつ企業年金等と合計月55,000円以内 | 企業年金等と合計月62,000円以内 |
| 第2号被保険者に扶養される配偶者〈第3号〉 | 月23,000円 | 月23,000円〈変更なし〉 |
| 新設される第5号加入者〈一定の60歳以上70歳未満の方〉 | 区分なし | 原則月62,000円〈企業年金等があれば合算〉 |
企業年金がある方は、月62,000円をそのままiDeCoに拠出できるわけではありません。改正後は、次の計算で上限を確認します。
iDeCoの掛金上限=62,000円-企業型DCの事業主掛金額-DB等の他制度掛金相当額
DB等には、公務員の共済や私学共済なども含まれます。例えば、公務員で共済掛金相当額8,000円のみを差し引く場合、iDeCoの上限は月54,000円です。
第1号・第4号加入者は、国民年金基金の掛金または付加保険料との合算になります。付加保険料400円を納付する場合、iDeCoの掛金が1,000円単位のため、改正後の上限は月74,000円です。
※iDeCoの掛金は原則月5,000円以上・1,000円単位です。計算上の枠が5,000円未満の場合は拠出できません。
※iDeCo+を利用する場合は、本人と事業主の掛金を合算して上限を判定します。
※企業型DCのマッチング拠出とiDeCoへの同時拠出はできません。
70歳未満への加入対象拡大と必要な手続き
2026年12月からは、国民年金の被保険者ではない60歳以上70歳未満の方でも、一定の条件を満たせばiDeCoに加入・継続拠出できるようになります。
対象は、iDeCo加入者、掛金を拠出せず運用を続ける運用指図者、企業年金からiDeCoへ資産を移換する方などです。老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受給していないこと、マッチング拠出をしていないことなどが条件になります。
2029年11月末までは、これらの加入・運用・移換の経歴がない方も、年齢や未受給などの条件を満たせば加入できる経過措置があります。
老齢基礎年金を繰り下げ、老齢厚生年金だけを受給している方は加入可能です。加入や継続には手続きが必要なため、運営管理機関へ確認しましょう。
拠出できる上限が引き上げられても、現在の掛金が自動的に増額されるわけではありません。増額を希望する場合は、加入している運営管理機関で掛金額変更の手続きを行います。
事前受付は、毎月定額で拠出している方が、改正前の上限を超える金額へ2026年12月分から増額する場合などが対象です。専用の届出書を使用し、受付期間や提出期限は運営管理機関の案内を確認してください。
e-iDeCoを利用できる運営管理機関では、2026年12月1日~24日にオンラインでの変更手続きが案内されています。ただし、ほかの手続きとの兼ね合いなどにより、希望する月に反映されない場合もあります。
1億円ミリオネアの誕生?iDeCoのリターンと運用・積立期間別の想定結果、見込額は
お手本となる米国の企業型確定拠出年金(401K)では、消費者と企業が拠出限度額まで拠出を行うことで、401Kの運用額が100万ドル超える(日本円1億4,000万円:為替1米ドル=140円換算)通称 401Kミリオネアが増加している事実があります。
今回の改正で、日本でもiDeCo・401Kミリオネアが誕生する可能性が出てきました。
iDeCoなどの積立投資を毎月62,000円行った際のリターンと積立期間別、運用額のシミュレーションの結果を確認しましょう。
| リターン/積立期間 | 10年間 | 20年間 | 30年間 | 40年間 |
| 0% | 744万円 | 1,488万円 | 2,232万円 | 2,976万円 |
| 3% | 866万円 | 2,035万円 | 3,612万円 | 5,741万円 |
| 6% | 1,016万円 | 2,864万円 | 6,227万円 | 12,347万円 |
| 9% | 1,199万円 | 4,140万円 | 11,350万円 | 29,024万円 |
シミュレーション結果は、30年以上の長期間運用・積立を行い9%以上のリターンまたは、40年以上長期間運用・積立を行い6%以上のリターンを確保すると、ミリオネアとして1億円以上の運用額を達成することができます。
一定の利回りが続くと仮定した試算であり、将来の運用成果を保証するものではありません。実際の収益率は変動し、元本割れする場合もあります。積立額は、目標額だけでなく家計の余力に合わせて決めましょう。
iDeCoのメリットとデメリットを理解して、ライフプランに合わせた設計を
iDeCoのメリットでは、①掛金が全額所得控除(小規模企業共済等掛金控除)、②運用益も非課税、③積立金の受取時に控除になりますが、入口のメリットばかりを意識しすぎると、デメリットの受取時の出口での退職所得控除額との重複排除の調整や公的年金等控除の合算など大きな税が負担が発生する可能性あります。
60歳までの途中引き出しが原則できないこともデメリットになります。
だからこそ、運用益が非課税、引き出しに制限がないNISA制度とのバランスが大切になります。
ライフプランのイベントまでの運用期間や年間投資可能額の確認を行い、中長期的な資産形成や途中に引き出す可能性がある教育資金などの資金重要はNISA口座で対応、長期的な資産形成や60歳以降の老後資金などの資金重要はiDeCoを活用するなど分けて資産運用に取り組みましょう。
今から30年後の日本でも、NISA・iDeCo・401Kミリオネアが誕生する日が必ずやってきます。
PrivateFpは数多くのファイナンシャル・プランニングの経験から、iDeCoや401K、NISAを賢く活用したライフプランを提案します。
相談者に合った「最適解」を一緒に検討、お気軽に相談ください。
Q&A よくある質問
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NISAとiDeCoどっちを優先にしたら良いですか?
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相談者のライフプランや毎年の税負担を確認して選ぶと良いです。運用資金が60歳以前に解約予定ならNISA、毎年の所得税・住民税の負担を下げたいならiDeCoになります。
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iDeCoを希望する金融機関に変えれますか?
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可能です。変更を希望する金融機関でお手続きを行います。関連記事 【1級FP監修】SBI証券、楽天証券iDeCoへ引っ越し、運営管理機関の変更
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iDeCoと会社から受け取る退職金は退職所得控除が調整されるの?
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受け取った時期によって退職所得控除が調整されます。詳しくは【関連記事】iDeCoの賢い受取り方、出口戦略を確認ください。
税制・法律・制度の取扱いについての記述は、発信時の関係法令等に基づき記載したものです。今後、変更の場合もあります。
一次情報 公式サイト 国税庁ホームページ No.1420退職金を受け取ったとき(退職所得)
一次情報 公式サイト 国税庁ホームページ No.1600公的年金等の課税関係
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