【キャリコンFP監修】雇用をされる力、エンプロイアビリティをわかりやすく解説

エンプロイアビリティは、ひとことで言えば「仕事に就く力」だけではなく、環境が変わっても働き続け、力を発揮し、学び直しながら活躍していく力です。
厚生労働省はエンプロイアビリティを「労働市場価値を含んだ就業能力」と整理しており、一方でJILPT(独立行政法人 労働政策研究・研修機構)は、この概念自体が多様で、固定的な一つの尺度だけで測れるものではないと指摘しています。
日本で実務的に整理するなら、社会人の「基礎力」を軸に考えるとわかりやすいです。
エンプロイアビリティを理解し、就職・転職、更なるキャリアアップのキャリア形成の視点として活用しましょう。
目次
【結論】エンプロイアビリティ、社会人の基盤になる能力を高め、自身のキャリア形成につなげる。
「就職する力」だけでなく、「働き続け、選ばれ続ける力」
経済産業省は、社会人基礎力「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の3つの能力、12の能力要素で整理しています。
さらに「人生100年時代の社会人基礎力」では、12要素を身につけるだけでなく、振り返りながら「目的」「学び」「統合」のバランスを取ることが、自らキャリアを切りひらくうえで大切だと位置付けています。
エンプロイアビリティ3つの能力
1. 前踏み出す力
主体性、働きかけ力、実行力があります。
主体性は自分から動く力、働きかけ力は周囲を巻き込みながら前へ進める力、実行力は決めたことをやり切る、やり遂げる力です。
仕事では、改善提案、営業活動、期限内の完了、リーダーシップの土台になります。自己PRでも、受け身ではなく能動的に事では、改善提案、営業活動、期限内の完了、リーダーシップの土台になります。自己PRでも、受け身ではなく行動した経験として伝えやすい分野です。
2. 考え抜く力
課題発見力、計画力、創造力があります。
課題発見力は「何が本当の問題か」を見抜く力、計画力は解決までの道筋を描く力、創造力は別案や新しいやり方を生み出す力です。
仕事では、業務改善、提案書作成、プロジェクト推進、ミスの再発防止に活きます。受動的に頑張るだけでなく、考えて進める力です。
3. チームで働く力
発信力、傾聴力、柔軟性、状況把握力、規律性、ストレスコントロール力があります。
発信力は自分の考えを伝える力、傾聴力は相手の話を受け止める力、柔軟性は違いを理解して調整する力、状況把握力は自分と周囲の関係を読める力、規律性はルールや約束を守る力、ストレスコントロール力は負荷がかかっても精神を保つ力です。
職場での信頼、連携、報連相、顧客対応の質を支える分野です。
その他、厚生労働省のチェックシートでは、責任感、向上心・探求心、職業意識・勤労観も確認項目として示されています。
つまりエンプロイアビリティは、主体的・能動的に仕事に向き合い、チームや顧客との信頼の築き、全ての資源(リソース)を使い課題を分析、解決までやり遂げ働く姿勢と向上心持って学ぶ姿勢ということです。
キャリアに役に立つ能力
エンプロイアビリティが高い人は、転職がうまい人というより、今いる職場に限らずどの職場でも成果を出しやすく、環境が変わっても適応しやすい人です。
若手では規律性や柔軟性、中堅では課題発見力や計画力、リーダー層では働きかけ力や状況把握力の重要性が増しやすくなります。
どの立場でも共通するのは、振り返りながら学び続ける人ほど、能力が再現しやすいという点です。
振り返りと学びの循環をキャリア形成に必要な視点として位置づけています。
苦手分野があっても悲観する必要はなく、弱い部分を意識し日常の行動に落とし込むことでエンプロイアビリティは鍛えることができます。
弱い分野別トレーニング
主体性・実行力が弱い人
「気づいたら素早く動く」をルールにします。メール1本、確認1件、提案1つで十分です。さらに、仕事は優先順位と決め、確実に遂行すると、先延ばしが減ります。
課題発見力・計画力が弱い人
出来事を「事実」「原因」「課題」「次の一手」に分けてメモする習慣が有効です。「なぜを3回」繰り返し、表面の問題ではなく根本原因を見る練習をします。計画は締切から逆算し、期限設定すると実行しやすくなります。
発信力が弱い人
1分で話す練習が効果的です。「結論→理由→具体例→お願い」の順で話すだけでも伝わり方は変わります。会議後に要点を3行で送る習慣をつけると、発信力と整理力を同時に鍛えられます。
傾聴力が弱い人
相手の話を聞いたあと、すぐ意見を言わずに「つまり、こういう理解で合っていますか」と一度言い換えます。これだけで聞き漏れや誤解が減り、信頼も高まりやすくなります。
柔軟性・状況把握力が弱い人
対立する場面では、「相手の立場なら何を優先するか」を紙に書き出します。さらに、案件ごとに「関係者は誰か」「誰が困るか」「誰の承認が必要か」を整理すると、視野が広がります。
規律性が弱い人
締切の自己設定を「本番の24時間前」に置き、返信は「受信当日中」を基本にします。遅れそうなときは、期限前に一報を入れる。ルールや時間、約束を守るその習慣だけでも信頼はかなり変わります。
ストレスコントロール力が弱い人
自分のストレス源を「人」「量」「時間」「曖昧さ」に分けて記録します。そのうえで対処法を「休む」「相談する」「分解する」「断る」に分けて選びます。気合いや耐性より、早めに整理、消化が大切です。
向上心・職業意識が弱いと感じる人
月に1つだけ学習テーマを決めます。たとえば「今月は説明力」「今月はExcel」のように絞ると続きやすくなります。あわせて、「この仕事は誰の役に立っているのか」を書き出すと、働く意味と学ぶ意味がつながりやすくなります。
どの職種、職場でも活躍するために
職種によって習得する専門的なスキル(テクニカルスキル)、社内スキルと違い、エンプロイアビリティは社会人の基盤になる能力です。
今後、個人が企業・組織・社会との関わりの中で、ライフステージの各段階で活躍し、自身のWill(やりたいこと、価値)、Must(すべきこと、使命)を達成するために雇用される能力、エンプロイアビリティを意識して伸ばしていきましょう。
PrivateFpは数多くのファイナンシャル・プランニング、キャリアコンサルティングの経験から、相談者に合ったキャリア形成を支援します。
相談者に合った「最適解」を一緒に検討、お気軽に相談ください。
Q&A よくある質問
-
エンプロイアビリティは、資格が多いほど高いのですか?
-
いいえ。資格は専門なスキル・知識の一つですが、エンプロイアビリティは主体性、実行力、発信力、傾聴力、規律性など、実務や協働の中で発揮される力です。
-
仕事ができる人と、エンプロイアビリティが高い人は同じですか?
-
重なる部分は多いですが、同じではありません。今の職場で成果を出す力に加え、環境が変わっても学び直し、適応し、活躍し続けられる力まで含めて考えるのがエンプロイアビリティです。
-
エンプロイアビリティが弱みと、就職や転職で不利ですか?
-
弱みがあること自体よりも、自分で把握して、どう改善しているかという行動につながっていないと評価されない場合があります。
-
一般社員と管理職では、必要な項目は変わりますか?
-
社会人の基盤は共通ですが、比重は変わります。若手は規律性・実行力・柔軟性、中堅からは課題発見力・計画力・働きかけ力、管理職は状況把握力・ストレスコントロール力の重要度が上がりやすく、概念化能力(コンセプチュアルスキル)が必要になります。
税制・法律・制度の取扱いについての記述は、発信時の関係法令等に基づき記載したものです。今後、変更の場合もあります。
公式サイト 厚生労働省 平成29年度 労働者等のキャリア形成における課題に応じたキャリアコンサルティング技法の開発に関する調査・研究事業
【関連記事】能力.欲求.価値の自己イメージとキャリアアンカー
お問い合わせ
LINE相談受付中

↓FP商品広告↓
FP節約できる広告







