【1級FP監修】原油先物連動商品が「原油価格」とズレる理由

2020年4月20日に米原油先物価格5月物の清算値が1バレル(約158.987㍑)がマイナス37.63ドルを記録しました。

アメリカのWTI原油先物、イギリスの北海ブレント原油先物、中東のドバイ原油先物は国際的な原油価格の指標です。

当時このニュースは、米国市場が終わった日本の朝のニュースで流れてきました。コロナウイルスによる世界的な需要の低下、原油純輸出国による思惑が重なり価格の低下です。

原油価格に連動する商品は数多く日本市場に上場しており、簡単に購入することが出来ましたが大きな下落になりました。

今回は原油先物連動商品を理解しましょう。

【結論】先物には期限があり、ロール(乗換え)とカーブ形状(コンタンゴ/バックワーデーション)で連動に差が出る。

「ニュースの原油」と「原油先物連動商品」は何が違う?

多くのニュースが示すのはWTI原油の期近価格(米ドル建て)です。

一方、国内で投資できる「原油先物連動商品」は、複数限月の先物をルールに沿って連続化した指数に連動します。

この“連続化”の過程で生じるのがロール(乗換え)と、そのときの市場構造(コンタンゴ/バックワーデーション)です。

ロール・イールドとは?

期近から期先へ乗り換えるときの価格差が運用成績に与える影響のこと。

バックワーデーション時:安い期先を買う→プラスになりやすい

コンタンゴ時:高い期先を買う→マイナスになりやすい

典型的な“ズレ”のメカニズム

原指数との乖離に注意する必要があります。

原指数と乖離する主な理由です。

要因何が起きる?結果
ロール(毎月/毎週など)期近→期先に乗換え連動対象が特定限月から継続指数
コンタンゴ期先が割高ロール・イールドがマイナス→長期でじわじわ効く
バックワーデーション期先が割安ロール・イールドがプラス→追い風になることも
レバ・インバース日々倍率×ボラ複利誤差で長期の乖離が拡大
為替(円建て)ドル円が動く原油が横ばいでも円安なら上振れ/円高なら下振れ

原指数との乖離に注意

先物価格の基に計算される原指数は原油先物の中心限月継続して保有すると仮定した場合の投資効果を再現する指数のため継続的に推移することになっていますので、実際の原油先物価格との乖離は大きくなる可能性があります。

原油はマクロ・地政学・需給で大きく動く一方、先物の構造がパフォーマンスを左右します。

短期テーマとして捉えるのか、分散投資の一部として位置づけるのか。まずは目的との商品性の一致を確認しましょう。

PrivateFpは、数多くのファイナンシャル・プランニング、金融資産運用設計の経験から、ファイナンシャルプランを支援します。
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Q&A よくある質問

レバレッジ型は長期で不利?

一般に短期向き。日々の値動きに倍率をかける設計のため、複利誤差で長期の乖離が出やすいです。

税制・法律・制度の取扱いについての記述は、発信時の関係法令等に基づき記載したものです。今後、変更の場合もあります。

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